コラム・撮影報告
石巻撮影報告
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学校、まちの新たな変化
text by 青池憲司
2012.3.11 up
卒業式へ、カウントダウン
3月に入り、石巻の天気は乱調ぎみです。晴天、大雪、氷雨、暖雨。春の兆しと冬への逆落としが繰り返されています。きょう6日は午前は雨、午後は晴れて暖かく、コートを脱ぎました。雨が多くなったのは、春がちかいのでしょう。
そんな当地にインフルエンザがしぶとく居座っていて、毎日、市内の小学校のいくつかの学級閉鎖があります。きのう、きょうは門脇小学校の6年生学級が閉鎖となりました。11日をまえに、天も人もおちつきません。
学校は、今年度の第4コーナーをまわった趣です。とくに6年生はラストラン、卒業式までのカウントダウンがはじまっています。教室へでてくるのはあと8日(土日をのぞく)です。
復興まちづくり協議会の結成
まち(地域)も新たな変化を見せはじめました。門小学区の門脇町2丁目から5丁目の4丁の自治会が連合して、「門脇町復興まちづくり協議会」を結成しました。震災からほぼ1年後の発足です。この一事だけでも、東日本大震災被災地の復興の困難さが見てとれます。
門脇町と南浜町の住宅、商店、工場、公共施設などは、大津波で90パーセント以上が流失してしまいました。元の場所に住まっているのは、かろうじて津波被害をまぬがれた20数世帯です。ほかの住民さんは、仮設住宅、借り上げ住宅、民間アパートなどに移り住んで、居住地域はバラバラです。文字どおり、コミュニティは崩壊しています。
かつての自治会の連絡網は失われて、いまだに全的には回復していません。住民総会や、震災の年の3月で任期が切れた役員の改選もままなりません。それでも、有志のはたらきで、すこしずつ回路が修復されて、「門脇町復興まちづくり協議会」の立ち上げになりました。
市の「震災復興基本計画」によると、この地域の約半分が住居系ゾーンに、半分は公園と都市計画道路になる非可住ゾーンに予定されています。可住ゾーン内でも、この地に住みたいとする住民さんは約3割で、それぞれの立ち位置がことなります。
津波と火事で壊滅した門脇小学校は住居系ゾーンにあるものの、市の計画どおりに「復興」が進めば住民(児童)人口の激減で、この場所での校舎の再建はないでしょう。それどころか、小学校の統廃合計画により、門小の存続すら危ぶまれています。
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阪神大震災の被災地KOBEからうれしいメールがとどきました。野田北部まちづくり協議会と野田北ふるさとネットから、「今年も春の名産のいかなごの釘煮を送りたいと思うのですが」というものです。もう、釘煮の季節ですね。春ですね。ありがとうございます。石巻の人たちにもおすそわけしたいと思います。
#文中に登場する名称・データ等は、初出当時の情況に基づいています。