阪神・淡路大震災で失われたモノ、残されたモノ、生まれたモノ…そんな記憶を記録します。

青池 憲司 監督作品 映画『宮城からの報告—こども・学校・地域』製作委員会

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青池憲司コラムさまざまな震後2013

第2回「新しい映画を撮りはじめます」

text by 青池憲司

2014.3.10  up

これからどのように再生復興していくのか

2014春 (石巻)
3.11ロケの風景 (宮城県石巻市 2014年3月11日)

思案していたのですが、被災地石巻がこれからどのように再生復興していくのかを主題にした、新しい映画の製作をはじめます。わたしにとっての石巻とは、まずは門脇・南浜地区とそこに住む住民さんのことにほかなりません。いまの住民さん(23世帯、60人、小学2年生から82歳)と、今後かえってくる予定の、あるいは新たに住民となる人たちが、どんなコミュニティをつくるのか、そのプロセスを綴りたいと考えています。

そこには、これまでの3年間とはまた異なる困難があることは言を待ちません。4年目からの記録も大事だと考えます。新作の撮影対象は主に、門脇・南浜地区ですが、中央1丁目〜2丁目(中心市街地)のまちづくりや、ISHINOMAKI 2.0の活動も視野に入れたいと考えています。長期の仕事になるでしょう。製作主体は、これまでの門脇小映画の製作委員会(映画「宮城からの報告」製作委員会)ではなく、まったく別個の青池組の自主製作となります。スタッフは一之瀬正史キャメラマン、村本勝編集者、山田武典キャメラマンほかほぼ同じメンバーです。

いまから遠くまで見通すことはできませんが、震災3周年をむかえる3月9日〜11日の門脇町2丁目〜5丁目の現状とインタヴューから撮影をはじめます。みなさん、あらためて、よろしくおねがい申しあげます。

#文中に登場する名称・データ等は、初出当時の情況に基づいています。

青池憲司

ドキュメンタリー映画監督。震災後、親交のあった長田区の野田北部・鷹取地区に入る。"野田北部を記録する会"を組織し5年間に渡りまちと住民の再生の日々を映像で記録。
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全14部」(1995年〜99年,山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品)を発表、国内外で上映。2002年「日本建築学会文化賞」受賞。

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