• EQECAT社 ： 220億〜390億ドル [30]
• RMS社 ： 210億〜340億ドル（約1兆7千5百億〜2兆8千4百億円） [31]
• AIR Worldwide社 ： 200億〜300億ドル（1兆5千億〜2兆5千億円） [32]

#各社推計 2011年3月 プレスリリース

#換算は当時の為替レートによる

保険会社による各種保険金の支払総損失額で、各リスク分析モデルの専門会社による推計。EQECAT社は3月16日に損失額を「120億〜250億ドル」と見積もっていたが、次第に被害が判明してきたことを受け、5月になり「220億〜390億ドル」と値を更新した。

アメリカの格付け会社ムーディーズは3月22日、生命保険請求額が最大4,000億円に上ると予想している。

経済損失額に比べると保険損失額は低い。これは全てのモノが保険対象となっていないことが挙げられる。

地震リスクの全てを民間保険会社が負っているわけではなく、また負うことも出来ないという。それにより個人向けの地震保険は、「地震保険に関する法律」によって保険会社が日本政府に対して再保険を掛け、政府が支払の保証を行うと定められており、保険会社側には支払いに関わる損失はない（ただし法人向けの地震保険は保険会社が負っている）。また車両の被災も、免責条項によって保険対象外となるケースが多いという。（各社による推計の中には、日本政府の再保険支払いを含んでいるものもある）

なおこれらの推計値には、福島原子力発電所事故やそれに伴う避難区域の設定に伴う損失、風評被害、計画停電や省エネによる経済活動の減少などは考慮されていない。

個人向け損害保険と生命保険の保険金支払いは、総額約2兆800億円に達する見通しだという。損害保険、生命保険、JA共済、全労済などの支払い試算額を読売新聞が集計した（2011/5/19 読売新聞）。

朝日新聞の集計によると、損害保険金の合計は2兆3千億円を超えるという（2011/5/20 朝日新聞）。

時事通信の集計では、損害保険金の合計は2兆7千億円に達した（2011/5/21 時事通信）。

東日本大震災に伴う地震保険の保険金支払総額は、1兆円を超える見通しだという（2011/6/16 読売新聞）。

• 損害保険金（共済金）合計 

• 大手損保4グループ 損害保険(地震保険除く)計 ： 5,968億円
• 大手共済4社 共済金合計 ： 7,850億円
• 損保各社 地震保険合計 ： 9,700億円

#朝日新聞集計 2011年5月20日

災害時　絶対に知っておくべき「お金」と「保険」の知識

生活設計塾クルー＋ダイヤモンド社 編著 浅田里花 清水香 内藤眞弓 深田晶恵
ダイヤモンド社

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生命保険協会の渡辺光一郎会長は定例記者会見で、この震災による支払額を個人と法人をあわせて2,000億円規模になると明らかにした。これは過去最大だという。請求のピークは、震災から3ヶ月後の6月くらいになると見ている。

東京海上ホールディングスは5月6日、震災の影響によりグループ全体で約900億円の発生保険金があったと公表した。

• 東日本大震災の保険金 支払金額（2012/4/30現在） 

• 地震保険 ： 771,403件、1兆2,241億1,784万9,000円（2012/4/2）
• 死亡保険 ： 20,256件、1,543億3,963万円（2012/4/30）
• 地震補償保険 ： 89件、2億2,380万円（2012/2/2）#2
• JA共済 建物更生共済 ： 592,018件、8,416億円（2012/3/8）
• JA共済 生命総合共済 ： 2,119件、316億円（2012/3/8）
• 全労済 共済金等 ： 309,517件、約1,173億4,237万円（2012/03/31）#1
• CO・OP共済 ： 2,705件、15億1,014万円（2012/3/20）
• CO・OP異常災害見舞金 ： 68,122件、18億6,346万円（2012/3/20）
• 都道府県民共済 生命共済・傷害共済 ： 2,447件、151億9,307万円（2012/4/30）
• 都道府県民共済 新型火災共済 ： 27,777件、353億6,385万円（2012/4/30）
　

• 合計 ： 2兆4231億5416万9000円（2012/5）
　

※日本損害保険協会、生命保険協会、全国共済農業協同組合連合会、全国労働者共済生活協同組合連合会、日本コープ共済生活協同組合連合会 都道府県民共済グループ、各社プレスリリース。合計は当サイトまとめ

#1 全労済 共済金等支払件数内訳/自然災害共済：87,448件、地震等災害見舞金：173,328件、慶弔共済：47,635件、生命系共済：1,106件

#2 地震補償保険：日本震災パートナーズ(株)による地震被災者のための生活再建費用保険（Resta(リスタ)）、生活支援費用保険（ミニリスタ）

週刊 ダイヤモンド 2011年 5/7号 [雑誌]

特集 安心の保険
- 生保,損保,共済 入り方と見直し総点検
大災害に備える保険活用術

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再保険会社とは、保険会社からの再保険を引き受ける会社のこと。世界の大手再保険会社により、日本をはじめとした保険会社に支払われる震災に関する保険金見積り額。

世界最大･最古の保険会社（組合）ロイズによると、今回の震災は1つの災害での支払額としては社史の上で4番目の額だという。つまり保険の歴史上で4番目に大きい災害被害となった。また保険業界全体の震災関連の支払い額は、「300億ドル」に達すると概算している。（2011/05/13 Lloyd's）

ミュンヘン再保険のまとめによると、2011年は世界各地で大規模な自然災害が多発したため、その損害額は観測史上最大のものとなった。その経済損失額は3,600億ドル、保険金支払額は1,000億ドルを超えるという。

最も大きい東日本大震災のほか、ニュージーランドのクライストチャーチ地震、ラ・ニーニャによる北米の竜巻やオーストラリアの洪水、タイや中央・東南アジア諸国洪水など、世界各地で自然災害が頻発した。（2012/01/04 Munich Re）

• 東日本大震災の再保険会社保険金支払額 

• ロイズ保険組合（イギリス） ： 19億5000万ドル（約1,600億円）
• ミュンヘン再保険（ドイツ） ： 15億ユーロ（約1,700億円）
• スイス再保険（スイス） ： 12億ドル（約975億円）
• ハノーバー再保険（ドイツ） ： 2億5000万ユーロ

#各社プレスリリースより（暫定額。レート換算は当時）

災害・事故を読む―その後損保は何をしたか

杉山 孝治
文芸社

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